Web ページを利用した安全な秘密通信の仕組み

(KIT ステガノグラフィ研究グループ)


Web ページを利用した典型的な秘密通信の仕組みの一例を以下に示します。

今、下図のように秘密通信をしたい2人(AB)がいるとします。2人はそれぞれ自分の(ブログのような)Webページを持っています。 は「女性画像データ」、B は「シャチの画像データ」を持っています。そして2人は同じステガノグラフィプログラム(埋込プログラムと抽出プログラム)を所有しており、 秘密鍵(Key)の 打合わせも済ませているものとします。

まず、A --> B への送信は、 から B に伝えたい message を 埋込プログラムと Key を使って女性画像に埋込み、自分のWebページにアップロードします。

アップロードされた女性画像に気づいた B はこの画像をダウンロードし、抽出プログラムと Key を使って message を抽出し、これを安全に受け取ります。 

同じ手順で B --> A への返信(reply)も、「 シャチの画像」を使って安全に届けることができます。

 

 

この仕組みで最も重要な点は、Webページという公開の場を利用することによって、「自分達が相互秘密通信をしていることを誰にも気付かせない」ということです。 したがって、秘密鍵の打ち合わせが安全であれば、この方法は究極的に安全な秘密通信法だと言えます。

この仕組みはどのようなステガノグラフィ技術でも可能であり、私達の実験プログラム(Qtech-HV v011)でも可能です。 (ただし、この実験プログラムの embedding 部分には、有効期限が設定されています。)

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(最終更新日: 2014, 03, 10 河口英二)